○上天草・宇城水道企業団発注工事週休2日試行工事実施要領
令和6年6月28日
告示第5号
上天草・宇城水道企業団発注工事週休2日試行工事実施要領(令和5年告示第2号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 建設業界では、若手技術者の離職や入職者の減少など、将来の担い手確保が大きな課題となっており、建設現場における労働環境の改善が求められている。そのため、上天草・宇城水道企業団では労働環境改善に向けた意識向上を図るとともに、建設業界の週休2日普及に向け「週休2日試行工事」を実施する。
(週休2日試行工事の定義)
第2条 週休2日試行工事の定義は次のとおりとする。
2 週休2日試行工事
週休2日(現場閉所型)工事及び週休2日(交替制)工事の総称をいう。
3 週休2日(現場閉所型)工事
(1) 週休2日(現場閉所型)工事
対象期間において、4週8休以上の休日(現場閉所)を確保する取り組みをいう(曜日の特定はない)。
なお、やむを得ず計画した休日(現場閉所)に作業が生じる場合は、振替えの休日(現場閉所)を確保するものとする。
(2) 現場閉所
巡回パトロールや保守点検等、現場管理上必要な作業を行う場合を除き、現場事務所での事務作業を含めて1日を通して現場や現場事務所が閉所された状態をいう。
(3) 対象期間
工事着手日から工事施工範囲内で全ての作業(後片付けを含む)が完了した日までとする(工事現場事務所は工事施工範囲外に設置するため、ここで言う後片付けの対象に含まない)。よって、工事施工範囲内での全ての作業が完了した後に、現場事務所で行う書類作成・整理については、週休2日の対象期間外の作業として取り扱う。
なお、年末年始6日間、夏季休暇3日間、工場製作のみを実施している期間、工事全体を一時中止している期間のほか、発注者が対象外とする期間(受注者の責によらず現場作業を余儀なくされる期間など)についても週休2日の対象期間に含まない。
(4) 現場閉所率
現場閉所率=対象期間内の現場閉所日数÷対象期間の日数
4 週休2日(交替制)工事
(1) 週休2日(交替制)工事
対象期間において、技術者及び技能労働者が交替しながら4週8休以上の休日を確保する取り組みをいう。
(2) 対象者
当該工事に係る元請け及び施工体制台帳記載の下請け(建設工事の請負契約分のみ)全ての技術者、技能労働者及び現場代理人をいう。ただし、当該工事に一時的に従事した技術者、技能労働者は除く。
(3) 対象期間
工事着手日から工事施工範囲内で全ての作業(後片付けを含む)が完了した日までとする。
下請企業については施工体制台帳上の工期を基本とする。
なお、年末年始6日間、夏季休暇3日間、工場製作のみを実施している期間、工事全体を一時中止している期間のほか、発注者が対象外とする期間(受注者の責によらず現場作業を余儀なくされる期間など)についても週休2日の対象期間に含まない。
施工体制台帳上の工期のうち実働期間が点々としている場合には、受発注者協議で対象期間について適宜設定するものとする。
(4) 休日率
休日率=各技術者・技能労働者の対象期間内の休日日数÷対象期間の日数
(5) 平均休日率
平均休日率=対象者の休日率の合計÷対象者数
5 現場の閉所状況又は平均休日率の状況による区分
現場の閉所状況又は平均休日率の状況による区分は、以下のとおりとする。
(1) 4週8休以上
現場閉所率又は平均休日率が28.5%(8日/28日)以上の場合
(2) 4週7休以上、4週8休未満
現場閉所率又は平均休日率が25%(7日/28日)以上28.5%未満の場合
(3) 4週6休以上、4週7休未満
現場閉所率又は平均休日率が21.4%(6日/28日)以上25%未満の場合
(対象工事)
第3条 対象工事は次のとおりとする。
2 週休2日(現場閉所型)工事
上天草・宇城水道企業団が発注する建設工事のうち、原則として、次項に該当する工事を除いたすべての工事を対象とする。
3 週休2日(交替制)工事
社会的要請や現場条件の制約等により現場閉所が困難な以下の工事を対象とする。
なお、応急工事については、週休2日試行工事の対象外とする。
(1) 工期や作業工程に制約がある工事
(2) 災害復旧工事
(3) 施工個所が点在する維持補修工事(維持補修委託など)
(発注方式)
第4条 週休2日試行工事の対象のうち、受注者が週休2日による工事実施を希望し、受発注者間で協議が整った場合に、週休2日試行工事として施工できる「受注者希望型(先積み方式)」とする。
(実施方法等)
第5条 実施方法等は次のとおりとする。
2 条件明示等
発注者は、週休2日試行工事(現場閉所型若しくは交替制のいずれか)の対象であることを入札公告等及び特記仕様書に明示する。(別紙1、2参照)
3 受注者による意思表示
受注者は、工事着手日前に「週休2日試行工事」実施の意向について、書面で監督員と協議を行い、実施の有無を決定する。ただし、週休2日実施に伴う工期の変更は行わないこととする。
なお、「週休2日試行工事」の実施を希望しない場合は、次項以降の規定は適用しない。
4 看板等による表示
受注者は「週休2日試行工事」である旨を看板等で現場に掲示する。(別紙3参照)
5 休日取得計画
(1) 週休2日(現場閉所型)工事
受注者は、施工計画書提出時に週休2日取得の計画日が確認できる休日(現場閉所)取得計画実績表(別紙4参照)を監督員に提出する。
なお、追加工事等に伴い工期が変更となる場合は、その都度、休日(現場閉所)取得計画実績表(変更)を監督員に提出しなければならない。
(2) 週休2日(交替制)工事
受注者は、技術者及び技能労働者の休日を確保するための施工体制の内容や休日取得状況を証明する方法を具体的に明示した施工計画書を提出する。
6 実施報告
(1) 週休2日(現場閉所型)工事
受注者は、休日(現場閉所)取得計画実績表により休日(現場閉所)の実施状況をとりまとめ、毎月、監督員に提出する。
(2) 週休2日(交替制)工事
受注者は、休日取得状況表(別紙5参照)により休日の取得状況をとりまとめ、毎月、監督員に提出する。
7 確認の方法
(1) 週休2日(現場閉所型)工事
監督員は、受注者から提出された休日(現場閉所)取得計画実績表により休日(現場閉所)の実施状況を確認する。
(2) 週休2日(交替制)工事
監督員は、受注者から提出された休日取得状況表の休日を確認する資料として、受注者に対し、休日率を確認できる既存の資料等(休日実績が記載された工程表や休日等の作業連絡記録、安全教育・訓練等の記録資料等)の提示を求め、休日率の状況を確認するものとする。
(工事費の積算)
第6条 工事費の積算は次のとおりとする。
2 当初設計
発注時は4週8休として積算を行う。
3 変更設計
現場閉所又は平均休日率の達成状況を確認後、4週8休に満たない場合は、その達成状況に応じて対象工事の補正係数(別紙6参照)を見直し、請負代金額を減額変更する。
また、変更契約後、工事完成日まで、所定の現場の閉所状況又は平均休日率の割合を下回らないよう留意すること。
なお、工事着手前に週休2日に取り組むことについて、受発注者の協議が整わなかったもの(受注者が週休2日の取り組みを希望しないものを含む)については、補正分を除し、請負代金額を減額変更する。
(週休2日実施証明書の交付)
第7条 週休2日試行工事の取り組みを実施した工事で、4週8休以上の休日(現場閉所)取得を達成した工事には、達成状況を記載した実施証明書(別紙7参照)を交付する。
附則
本要領は令和6年7月1日以降の入札公告又は指名競争入札通知から適用する。