○上天草・宇城水道企業団委託業務等発注プロポーザル方式実施要綱
平成26年8月1日
訓令第3号
(趣旨)
第1条 この要綱は、上天草・宇城水道企業団(以下「企業団」という。)が発注する委託業務等における業者選定の方法について、プロポーザル方式により業務を発注する場合の具体的な取扱いを定める。
(定義)
第2条 この要綱において「プロポーザル方式」とは、企業団が発注する委託業務等の受託者を特定する場合において、一定の条件を満たす提案者を公募し、又は指名し、当該委託に係る実施体制、実施方針、技術提案等に関する提案書の提出を受け、必要に応じて、提出された書類を基にヒアリング又はプレゼンテーションを実施した上で、当該提案書の審査及び評価を行い、当該委託の履行に最も適した受託者を特定する方式をいう。
(対象)
第3条 委託業務等を発注しようとする場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、プロポーザル方式によることができる。
(1) 価格による競争では所期の目的を達成することが難しく、高度な創造性若しくは技術力又は専門的な技術若しくは経験を必要とする業務
(2) 企業団において発注仕様を定めることが困難であること等標準的な業務の実施手続が確立されていない業務
(3) 前2号に掲げるもののほか、企業長がプロポーザル方式により執行することが適当と認める業務
(指名審査会の役割)
第4条 委託業務等を発注する事業担当係長は、プロポーザル方式により受託者の特定を行おうとするときは、あらかじめ当該業務が前条の規定に該当するか否かの判断を上天草・宇城水道企業団工事入札指名審査会設置規則(平成10年上天草・宇城水道企業団規則第6号)第1条に規定する上天草・宇城水道企業団工事入札指名審査会(以下「指名審査会」という。)に付議し、承認を得なければならない。
2 指名審査会は、受託者をプロポーザル方式により特定することとした業務について、次に掲げる事項を審議しなければならない。
(1) プロポーザル方式の採用の可否
(2) 評価委員の選定に関すること。
(3) 受託者を特定するための評価基準に関すること。
(4) 公募型プロポーザル方式による場合における参加条件
(5) 指名型プロポーザル方式による場合における提案者の選定に関すること。
(評価委員会)
第5条 契約担当係長は、プロポーザル方式により受託者の特定を行おうとするときは、評価委員会を設置し、別表により設定する評価基準により提案者を評価し、受託者を特定しなければならない。
2 評価委員会は委員長1人及び委員3人以上をもって構成し、委員長は事務局長又は事務局次長をもって充てる。
3 委員長は、必要があると認めるときは、学識経験者等を委員とすることができる。
4 評価委員会の会議(以下「会議」という。)は、委員長が招集し、委員長がその議長となる。
5 会議は、委員の過半数が出席しなければ、開くことができない。
6 会議は、受託者を特定するための評価基準に関することを決定する。
7 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
8 委員は、提案書及びヒアリングを実施した場合における提案者の提案内容により、評価基準に基づき独立して提案者の提案の優劣を判定し、評価委員会は、委員の判定に基づく採点の合計点により提案者の中から1位の者を決定する。
9 委員長は、提案者の順位を決定したときは、指名審査会に対し、提案者の名称、順位、評価結果等を報告しなければならない。
(参加資格)
第6条 プロポーザル方式の参加者は、次に掲げる資格を有するものとする。
(1) 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の4の規定に該当しない者であること。
(2) 企業団における当該業務に係る競争入札参加資格を有する者
(3) 上天草・宇城水道企業団工事指名競争入札参加資格指名停止処分要綱(平成10年上天草・宇城水道企業団要綱第2号)の規定による指名停止措置を受けている期間中でないこと。
(4) 当該業務における、技術者、資格等が必要な場合には、それら技術者、資格等を有する者
(5) 前各号に掲げるもののほか、契約担当係長が実績等を必要と認める事項
(実施要項の策定)
第7条 契約担当係長は、事業担当係長と事前に協議の上、スケジュール、審査方法等の概要を明らかにした実施要項及び説明書又は仕様書等を定めなければならない。
2 前項の実施要項の基本的内容は、次に掲げるとおりとする。
(1) プロポーザル方式による旨及び委託業務等名
(2) 業務の概要及び履行期限
(3) 担当係及び連絡先
(4) 参加者の資格
(5) 提案書を特定するため別表により設定する評価基準
(6) 参加意向申出書提出の期限及び方法
(7) 質問及び回答の期間、場所及び方法
(8) 提案書の提出期限、場所及び方法
(9) ヒアリング又はプレゼンテーションの有無、予定日、場所及び方法
(10) 前各号に掲げるもののほか、プロポーザル方式によるに当たって必要な事項
(実施の公表)
第8条 公募型プロポーザルを実施しようとする場合には、前条に規定する実施要項(以下「実施要項」という。)、仕様書等を次に掲げる方法により公表するものとする。
(1) 企業団ホームページへの掲載
(2) 企業団窓口への掲示
(3) 前2号に掲げるもののほか、企業長が必要と認める方法
(参加申出書の提出)
第9条 公募型プロポーザル方式において提案書の提出を希望する者は、実施要項で指定する日までに、公募型プロポーザル参加申出書(様式第1号)及び必要書類を提出するものとする。
2 契約担当係長は、提案資格を満たさないことを確認した者については、当該契約の提案者としてはならない。
(提案資格確認の通知)
第11条 契約担当係長は、参加申出者に対し、実施要項で指定する日までに、提案資格の確認の結果を公募型プロポーザル参加資格確認結果通知書(様式第2号)により通知するものとする。
2 前項の通知を行う場合、提案者として提案資格が認められなかった者に対しては、提案資格が認められなかった旨及びその理由を記載するものとする。
3 第1項の提案資格が認められない旨の通知を受けた者は、企業長に対して書面により、その理由についての説明を求めることができるものとする。
(提出要請者の選定)
第12条 契約担当係長は、指名型プロポーザル方式を実施しようとするときは、第6条に規定する提案資格を有していると認めた者の中から、指名審査会の承認を経て、提案書の提出要請者を選定しなければならない。
(1) 提案資格確認者 提案書(様式第5号)
(2) 提出要請指名者 提出意思確認書(様式第6号)及び提案書
3 提案要請に係る説明会は、対象業務の性格上、提出要請指名者と対面で説明を行わないと適正な提案が行われないおそれがある場合に行うものとする。この場合において、業務委託が公募型プロポーザル方式によるときは、参加申出書の提出期限前に提案書の提出を希望する者が一同に会さない形で実施しなければならない。
4 提出要請指名者は、プロポーザル参加要請書で指定する日までに、提出意思確認書を企業長に提出しなければならない。
(提案資格の喪失等)
第14条 提案資格確認者の提案資格の確認後又は提案要請指名者の選定後において、当該提案資格確認者又は提案要請指名者が次の各号のいずれかに該当するときは、提案を行うことができないものとし、既に提出された提案書は、無効とする。
(1) 提案書の作成に当たり、第三者の著作権を侵害する提案をしたとき。
(2) 第6条に規定する提案資格を満たさないこととなったとき。
(3) 参加申出書、提案書等に虚偽の記載をしたとき。
(受託者の特定)
第15条 企業長は、評価委員会から受託者として特定すべき者について報告を受けたときは、当該者を受託者として特定するものとする。
3 非特定者は、特定されなかった理由について、説明を求めることができるものとし、説明を求める場合は、通知をした日の翌日から起算して5日以内に企業長へ書面により提出するものとする。
4 契約担当係長は、特定者に対して当該業務仕様の内容について協議し、その内容を決定する。
(契約の締結)
第16条 契約担当係長は、業務仕様内容が決定し、当該業務に関する準備が整った段階で、特定者と随意契約の方法により契約を締結するものとする。
(その他)
第17条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、平成26年8月1日から施行する。
附則(平成31年2月7日訓令第28号)
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(令和2年6月1日訓令第4号)
この要項は、公布の日から施行する。
別表(第5条、第7条関係)
評価基準表
評価項目 | 評価の視点 | 評価点 | 備考 |
経営規模 | 経営規模は妥当か。 | 資本金、売上高 | |
履行保証力 | 履行保証面で心配ないか。 | 自己資本比率 | |
契約不適合を担保すべき責任 | 契約不適合に対する責任を取れるか。 | 賠償責任保険の加入の有無 | |
業務遂行力 | 業務遂行体制は妥当か。 | 企業の技術者数 | |
業務執行技術力 | 必要な知識及び経験を有しているか。 | 同種・類似業務の実績 | |
専任性 | 業務に専念できる時間が十分にあるか。 | 手持ち業務量 | |
地域精通度 | 業務対象エリアの情報に熟知しているか。 | 近隣エリアにおける業務実績、最寄りの営業拠点 | |
業務の理解度 | 業務の理解度は十分か。 | 業務実施方針内容の的確性 | |
提案内容の的確性 | 業務の実施手順は妥当か。 | 実施フロー又は工程表の妥当性 | |
検討項目の内容は具体的で量も妥当か。 | 実施フロー又は工程表の妥当性 | ||
独創性かつ実現性があるか。 | 独創性及び実現性 | ||
採用する手法は妥当か。 | 業務手法の妥当性 | ||
特定テーマに対する取組姿勢 | 特定テーマに対する取組姿勢が明確で適切か。 | 取組姿勢の明確性 | |
内部情報伝達 | 発注者の指示等を的確に理解し、手戻り、ミス等が少ないか。 | ヒアリング・プレゼンテーションの内容等における説明能力や業務への意欲、論理性、資料の正確性等について適宜業務に応じた指標を設定する。 | |
説得性 | 説明に説得力があるか、理論的か。 | ||
協調性 | 冷静に議論できるか、意思疎通が容易か。 | ||
資料調達力 | 資料、報告書が分かりやすいか、誤字又は脱字は少ないか。 | ||
その他必要事項 | |||
計 | |||
コスト | コストは妥当か。 | 見積書等 | |
計 | |||
合計 |
※ 上記内容を参考に、発注業務に適した評価項目を加除修正し、項目ごとに数値化による点数配分を設定する。